香芝で長年、さまざまな地域活動に携わってきた吉村さん。
地域の自警団や商工会青年部、冬の風物詩として親しまれる「冬彩」など、その活動は多岐にわたります。
そんな吉村さんが、地域の魅力を発掘する「カシバプラス」の立ち上げから大切にしてきたこととは。
香芝というまちへの想い、これまでの活動で感じてきたこと、そしてこれからのカシバプラスについて、お話を伺いました。
「自分の人生が、ここで全部完結できたらいい」
—— 吉村さんにとって、香芝はどんなまちですか?
僕、どちらかというと出不精なんですよ。あまり冒険を好まないというか(笑)。
大学を卒業してから、ずっと香芝でいろんな役をさせてもらってきました。
自警団もそうですし、商工会の青年部や冬彩なんかもそうですね。
そうやって地域に関わってきたこともあって、やっぱり自分の人生が、この香芝で全部完結できたらいいなと思うんです。
新しくどこかへ行って勝負しようとか、あまり考えない性格なんですよ。
自分が住んでいるところが好きなんですよね。
—— 出不精というのは少し意外ですね。いろいろな活動に積極的に関わってこられた印象があります。
でも、もったいないのが嫌なんですよ。
せっかくあるのに、ちょっと変えたらもっと良くなるのになって、いつも思うんです。
それは人も一緒ですね。
考え方を少し変えるだけで、もっと良くなるのになって。
「何年住んだら、地元って言っていいんですか?」
—— 地域活動を続ける中で、大切にされてきたことはありますか?
自警団をやっていた頃の話なんですけどね。
新しく引っ越してこられた方に、会計をお願いしようとしたことがあったんです。
その方は、地域のお祭りや行事に一回も休まず、準備から全部参加してくれていたんですよ。
そういう姿を見ていると、地域への想いって、住んでいる年数だけでは決まらないと思うんです。
—— 地域に関わる気持ちを大切にされていたんですね。
僕、昔からよく言っていたんです。
「何年住んだら、その人がここを地元って言っていいんですか?」って。
特に子どもさんがいる家庭なんかは、子どもたちにとっては、ここがもう故郷なわけですよ。
昔から住んでいる人も、新しく来た人も、一緒にやっていけたらいい。
そう考えていますね。
「昔からあるものにこそ、大切な価値がある」
—— カシバプラスが始まった頃のお話も聞かせてください。
もう、ほぼ10年になりますね。
当時、香芝の地域ブランドをつくっていこうという話があったんです。
地域ブランドというと、優れたものを選び、その価値を高めていくという考え方がありますよね。
それも大切なことだと思うんです。
その中で僕は、昔から香芝に根付いているものにも、もっと目を向けたいと思っていました。
—— 地元の人にとって、当たり前になっているものですね。
昔から香芝にあって、みんなが特に意識もせずに接しているもの。
でも、本当はすごく大事にしないといけないもの。
そういうものが、香芝にはまだまだあると思うんですよ。
だから、もっと間口を広げて、いろんなものや人に光が当たるようにしたいという想いは、当時からありました。
「見えているはずなのに、見えていなかったものを」
—— これからのカシバプラスでは、どんなことを大切にしたいですか?
やっぱり、本来見えているはずなのに、見えていなかったものを、もう一回再発見することですね。
それと、見せ方を再構築すること。
香芝には、まだまだ知られていないものがあると思うんです。
—— そういった魅力を知ることができると、香芝の楽しみ方も広がりそうですね。
例えば、初めて香芝に来た人から「半日時間があるんですけど、どこへ行ったらいいですか?」って聞かれたとしますよね。
そのときに、ここへ行って、近くにこんなお店があって、ここでこれを食べて……というようなコースを、何パターンか紹介できたら面白いじゃないですか。
デートでもいいし、健康をテーマにしてもいい。
香芝の人が、そういう楽しみ方をいろいろ持っていたらいいなと思うんです。
—— カシバプラスが、そのきっかけになるということですね。
「ここを見に行ったら、香芝の全部がわかる」
そういう場所にできたら、最高ですよね。
「間口を広げることで、可能性も広がる」
—— これからは、さらに幅広い人や活動を紹介していくイメージでしょうか?
間口を広げることによって、可能性も広がるじゃないですか。
いろんな人が、それぞれの得意なことや想いを持ち寄れるようになったら面白いですよね。
そこから、今までになかった取り組みが生まれるかもしれません。
そういう可能性を大切にしたいと思っています。
—— 今回、新しいロゴもできて、ホームページも新しくなります。これをきっかけに、カシバプラスがどう広がっていくことを期待されていますか?
これをきっかけに、いろんなものが生まれてきたらいいなと思っています。
香芝のことを知る場所ができて、それをきっかけに誰かが新しいことを始めたり、イベントを企画したり。
そういうふうに、次々と何かが派生していったら最高ですね。
完全に香芝のプラットフォームですよね。
「主役は、僕らじゃなくて」
—— これから、どんな人たちにカシバプラスへ関わってほしいですか?
今まであまり関わっていなかった人が、関わってくれるようになったらいいですね。
そうなったら「あ、これはいい方向に向いてきたぞ」と思える気がします。
商工会の人だけとか、委員会の人だけとか、そういうことではなくて。
もっといろんな人が関わってくれたらいいなと思っています。
—— 5年後、10年後には、どんなカシバプラスになっていてほしいですか?
知名度が上がることも大事ですね。
僕らも、これまでいろんな地域の取り組みを参考にしてきたんです。
だから、今度はどこかの地域が「カシバプラスを参考にしたい」と見に来てくれるようになったら嬉しいですね。
そんなことが一件でもあったら、僕、泣くかもしれません(笑)。
—— 最後に、香芝の皆さんへメッセージをお願いします。
主役はね、僕らじゃなくて。
市民の人らが主役になるようなプラットフォームができたら、一番いいんですよ。
もっといろんな人がお互いに関わり合って、新しいことが生まれるようになったらいいですよね。
それが、もしかしたら香芝らしさなのかもしれません。
そんなふうに、みんなで育てていってもらえたらなと思います。